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淡路島 日本遺産認定
平成28年4月、淡路島が日本遺産に認定されました。
日本遺産は、地域に点在する歴史文化遺産を、地域の歴史的魅力や特色を伝えるストーリーで結び、地域が主体となって、文化・伝統を国内外に戦略的に発信し、地域の活性化・観光振興に結びつけようとする事業です。
日本遺産は、指定・未指定にかかわらず、各所に点在する地域の歴史文化財を地域に根差した歴史・伝統文化のストーリーでつないで、文化財群として一体的にピーアールしていくものです。淡路島のストーリーは、全島に点在する31の構成文化財で構成されており、今回、島がひとつになって取り組んだことによって、魅力あるストーリーを描くことが可能になりました。
この制度は2020年東京で開催予定のオリンピック・パラリンピックに向けて増加が見込まれる訪日観光客にむけての地域活性化の受け皿と位置付けられています。
今後は、日本遺産魅力発信推進事業の支援事業を推進し、地域の自立的な活性化に取り組んでいくための仕組みを構築していくことになります。(文化庁パンフレット参考)
これから、淡路島日本遺産委員会を中心に島内3市、淡路青年会議所、兵庫県淡路県民局、一般財団法人淡路島くにうみ協会、一般社団法人淡路島観光協会、関係機関などが連携を図りながら認定されたストーリーを活かしたさまざまな活動を展開してまいります。
『古事記』の冒頭を飾る「国生みの島・淡路」~古代国家を支えた海人の営み~
日本最古の歴史である『古事記』には、因幡のしろうさぎやヤマタノオロチなど誰もが一度は耳にしたことのある神話の世界が描かれています。これらの作成の背景には、古代日本人の宇宙観や世界観が存在しています。天地が形づくられ国家が誕生する過程を、神々の姿になぞらえて描いた壮大な天地創造の物語でもあります。その冒頭を飾るのが「国生み神話」―伊弉諾・伊弉冉が日本列島を誕生させていく物語―であり、その中で最初に生まれる特別な島として記されているのが淡路島です。
この歴史書において淡路島が特別な位置づけとなった背景には、古代国家形成期に重要な役割を果たした淡路島の歴史が関係しています。古事記が編纂される直前の日本の歴史-その中での淡路島の位置づけが大きく影響している、ここで淡路島の地理的環境をみてみますと、大陸や朝鮮半島の先端文化や情報がつたわる海の大動脈“瀬戸内”の東端に位置しておりまして、畿内の前面に横たわる瀬戸内最大の島“淡路島”の歴史。それは、海人と呼ばれることとなる海の民の営みが紡いだ歴史であり、古代国家形成の原点ともいえる弥生時代にはじまるのです。
淡路市の構成文化財
位置 | 名称 |
---|---|
7 | 五斗長垣内遺跡と出土品 |
8 | 塩壺西遺跡 |
9 | 舟木遺跡 |
13 | 石の寝屋古墳群 |
15 | 畑田遺跡の棒状石製品 |
16 | 貴船神社遺跡 |
17 | 引野遺跡 |
21 | 伊弉諾神宮 |
24 | 小井の清水 |
25 | 明石海峡と松帆の浦 |
29 | 絵島 |