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平成26年度 淡路市長施政方針

印刷用ページを表示する掲載日:2014年3月3日更新 <外部リンク>

 本日、第51回「淡路市議会定例会」を招集いたしましたところ、御参集いただき、ありがとうございます。開会に当たりまして、新年度予算案及び関連諸議案を提案するに際し、市政運営への所信を明らかにし、議員各位、そして、市民の皆様の格別の御理解と御賛同を賜りたいと思います。

 まずもって、昨年4月13日の淡路島付近を震源とした地震、台風などの集中豪雨により、被害に見舞われました市民の皆様に対しまして、心からのお見舞いを申し上げます。 また、淡路市は今も、阪神・淡路大震災で培ってきた経験と教訓を生かし、東日本大震災発生以降、宮城県亘理(わたり)町へ職員を派遣し、当地の一日も早い復旧と復興を祈っているところであります。

 

 さて、淡路市は、平成17年の合併から9年の歳月が流れようとしています。市行政は、市民にとって最も身近な行政機関、いかなるときも、市民サービスの維持・向上に努めていかなければなりません。

 厳しい財政事情でありながらも、安定的な行政サービス提供のため、不断の取組に努めてきたところであります。特に、企業誘致など、瞬時の決断を要することも多々あり、機を逃すことなく、スピード感をもって、施策推進に当たってまいりました。

 そうした中、昨年を振り返りますと、生穂新島(いくほにいじま)で東洋(とうよう)合成工業の淡路工場が完成し、4月から操業が開始されています。長年、空き地のままであった埋立地に、工場の建物が建設され、最近では、幾つもの明かりが輝いている夜景を目にすることができます。その光は、見るものに、街の活性化を強く感じらせるものがあります。

 同じく4月には、志筑新島(しづきにいじま)の出前市役所で日曜業務を開始し、住民票の交付など市民サービスの拡充を行っています。また、7月には、海の玄関口として新たな観光拠点の再開となる津名港ターミナル「海の駅・おのころんマリンステーション」を開設し、10月には、北部生活観光バス「あわ神(じん)・あわ姫(ひめ)号」の運行を開始するなど、スピード感を持って、知恵と工夫を凝らした施策の展開を図ってまいりました。

 合併以来、旧五町の融和、財政健全化、保育所・小学校の再編、少子高齢化、定住化対策、地域活性化など、先送りできない重要課題に対し、説明責任を果たしながら、積極的に取り組み、その結果、それぞれの分野において、一定の成果と前進を得られたものと思っています。

 今、淡路市は、もはや町が集まっただけの合併市ではなく、確固たる基礎的自治体としての体制を整え、新市の船出とともに、舵取り役を担った時の市長として、非常に感慨深いものがあります。今までに、御理解、御協力を賜りました市議会議員はじめ、市民の方々には、改めて、深くお礼を申し上げるところであります。

 そして、合併10年目となる平成26年度ですが、市にとっては、二つの点から大きな節目となる年であります。

 一つは、4月に明石海峡大橋の通行料が、大幅に値下げされます。淡路市の可能性が大きく開花する絶好の機会となることに間違いありません。

 二つ目は、合併10周年となる平成27年度の前年であって、10年の検証に向けた整理と準備の段階に入る年でもあります。

 今までの過度期に一定の区切りを付け、節目に合わせたように吹いてくる追い風に乗って、地域の活性化に加速感をもたせ、淡路市市民憲章にあります「夢と希望のふくらむ、世界一幸せなまちづくり」に向け、その責任を果たしていく所存であります。

 

 市長就任以来、地域のイベントには、できる限り参加するようにしていますが、昨年の10月12日、室津(むろづ)地区の秋祭りに行った際、人込みからやや離れた歩道を一人で夕日を眺めながら歩いていると、後ろの方から近づいてきた小学校の男の子数人が、振り向きながら「門市長がんばってよ」と元気に声を掛けてくれました。その場は、突然のことで「オウー」と応えただけで、子ども達は、すぐに、夜店の方へ掛けていきました。そのときは、声を掛けてくれた嬉しさに頬を緩めたまま、その後ろ姿を追っていたのですが、子ども達が人込みに消えた途端、ズッシリと重いものを感じました。

 あの子達が大きくなったときに、「この街で育ったことが良かった」と思ってもらえなければならない責任感。あの子達は、大きくなれば、それぞれの道を歩むことになります。市に残る子もあれば、また、ふるさとを背にしていく子もあります。

 「いつかきっと帰りたくなる街づくり」、この意味は、島外に出ていくことになって、いつかふるさとを振り向いたときに帰りたくなる街づくりであり、この地を訪れた人が住んでみたくなる街づくり、そして何よりも、この地に住んでいる住民が快適で安心して住み続けることができる街づくり。子ども達の期待には、何としても応えていかねばなりません。

 

 それでは、平成26年度予算でありますが、

「身の丈に合った持続可能な地域運営の確立」を念頭に、

 「工夫ある教育の展開による教育改革の推進」、

 「企業誘致を加速させた地域経済の活性化」、

 「観光施策による活性化」、

 「危機管理の徹底」、

 「福祉施策の充実強化」、以上、五つのキーワードを軸に展開してまいります。

 そのほか、合併過渡期10年目の集大成として、今まで十分にできていなかった市としての形創りに向け、避難施設も兼ねた本庁舎の増築、事務所庁舎の耐震化、一方、老朽施設の整理にも入ってまいります。また、合併10年の検証と記念イベントの準備、「淡路花博開催15周年事業」への参画など、更なる市民融和策を進めてまいります。

 なお、平成26年度予算は、国の補正予算に対応して、平成26年度以降に予定していた事業を前倒しし、3月補正予算に組み入れるため、実質13か月予算となっています。

 

 まず、一つ目の「教育改革の推進」ですが、

 今、世界的にも変革と混迷、国際競争の時代であり、人材育成の基盤である義務教育は、これまでの、どの時代よりも、その重要性が求められています。淡路市では、新しい時代を生きるにふさわしい特色ある教育の推進を図るため、創意工夫をもって教育環境づくりに努めてまいります。

 新たな取組の「タブレット活用教育推進事業」においては、21世紀にふさわしい学びと学校の創造に取り組み、タブレット型パソコン、電子黒板などの最新情報機器を活用した教育を推進します。向こう5年間で、小学校4年生から中学校3年生までの全児童生徒に一人一台ずつタブレット型パソコンを整備し、あわせて、ICT機器を活用した効果的な授業の在り方の研究にも取り組んでまいります。

 教職員の資質向上、児童生徒の学力向上を目指し、継続的に取り組んでいる「あさひプロジェクト事業」においても、より信頼される学校づくりに繋がるよう一層の内容充実に努めます。

 教育環境の整備については、前倒しとして、多賀(たが)、江井(えい)両小学校の耐震補強工事を実施し、これで、市内全ての小中学校施設の耐震工事が完了することになります。また、一宮地区の郡家(ぐんげ)小学校において、体育館の新築と特別教室を増設し、地区基幹校に相応しい教育環境に仕上げるとともに、市内で児童数が一番多い志筑(しづき)小学校では、不足していた特別教室を増築するなどして、児童数の増加にも備えてまいります。

 教育課題への対応でありますが、学校生活への適応が難しい児童・生徒への総合的な体制づくりとして、スクールコーディネーターと教育相談員を配置します。

 

 次に、キーワード二つ目の「企業誘致」であります。

 明石海峡大橋の料金低減化に併せ、企業誘致活動に一段と拍車を掛けてまいります。夢舞台(ゆめぶたい)ニュータウンにおいては、本年4月から聖隷(せいれい)淡路病院、24時間営業のドラッグストアーが開業いたします。また、地区内に進出が決定している企業も建物の建築に着手する予定で、道路等のインフラ整備も着々と進みますので、ニュータウンとしての形が見え始め、企業誘致に大きな弾みが付いてくるものと期待します。

 加えて、企業立地促進条例に基づく、奨励制度の充実、県内外で開催される企業立地フェアへの出展など、ピーアール活動の強化も図ってまいります。

 

 次に、3つ目のキーワード、「観光施策での活性化」です。

 淡路市に住んでいる私達は、海に囲まれていることが当たり前と考え、内海の良さに、きちんと目を向けてこなかった面があります。この恵まれた自然条件を観光に活かしていくため、「海の駅・おのころんマリンステーション」の魅力向上を図るとともに、開港1周年記念イベントを開催し、市の海の玄関口を広く宣伝してまいります。

 

 「世界的観光立島事業」におきましては、まず、「ゆるキャラキャンペーン事業」として、「あわ神(じん)・あわ姫(ひめ)」をもう一体ずつ作成し、広くイベントで活用していただくとともに、ゆるキャラグッズの作成にも取り組みます。また、市商工会などと連携した東京都庁での「東京キャンぺーン事業」、大阪の「よしもと47ご当地市場」での市の物産販売。 国生み神話に関係する伊勢(いせ)市、出雲(いずも)市と連携した「国生み神話事業」も実施し、個性的なピーアール活動を展開します。

 「食に関する事業」では、報道関係者の間でも評価をいただいています「おむすびコンテスト・具-1(ぐーわん)グランプリ」の更なる進化を図ってまいります。

 観光教育については、新規事業として、市を訪れる人々に心からの歓迎の意を伝えるため、「おもてなし接遇研修」を観光協会などと連携して行います。

 そのほか、世界一の吊り橋明石海峡大橋、我が国最大級の弥生鍛冶遺跡である五斗長垣内(ごっさかいと)遺跡、国生み神話などの日本有数の資産を十分に生かした観光政策を探ってまいります。

 

 次に、四つ目のキーワード、「危機管理の徹底」であります。

 市民の安全・安心は、何よりも優先されなければなりません。今、世界的に、数十年に一度の集中豪雨、猛烈な台風、竜巻など、異常気象が、頻繁にみられるようになってきています。また、30年以内に60パーセントから88パーセントと高い確率で起こるとされる西日本海溝型(南海トラフ)地震も想定され、常に万全を期しての備えが必要です。

 新年度、地域防災計画の見直しを行い、兵庫県発表の最新の津波高予想、新型インフルエンザへの対応なども想定したものとします。

 また、南海トラフ地震への備えに対する啓発用のパンフレット及び保管ケースを新たに作成し、市内全戸へ配布するとともに、海水浴場には、津波に対しての啓発用看板の設置も行います。災害備蓄品につきましては、これまでの非常食等に加え、高齢者や幼児、女性の方などにも配慮したものとしてまいります。

 そのほか、消防力の維持強化策として、消防自動車の更新、消火栓の設置なども計画的に進めます。

 

 次に、五つ目のキーワード、「福祉施策の充実強化」であります。

 長らく市民が待望していました産婦人科が、夢舞台(ゆめぶたい)で本年4月から開設され、子育て環境の整備が進み、新生児の増加に大きな期待がもたされるところです。今後も、市民の誰もがそれぞれの人生を常に生きがいを持って、幸せな暮らしが持続できる環境づくりを継続してまいります。

 

 まず、子育てに優しい環境づくりでありますが、「乳幼児、こども医療費助成事業」の拡充を行い、現在、通院に係る自己負担については、ゼロ歳から小学校就学前までを無料としているところですが、本年7月から、さらに、その範囲を拡大し、小学校6年生までの通院に係る自己負担を無料といたします。入院については、引き続き、中学校3年生までを無料とします。

 また、子ども達の健康を守る観点から、従来の「水ぼうそう」、「おたふくかぜ」に加えて、「ロタウイルス」の任意予防接種についても費用の一部を助成することとし、助成方法も、より接種が受けやすいよう、前もって、助成券を交付する方法に変更いたします。

 地域医療の充実については、小児夜間・日曜祝日の救急診療を洲本市との「定住自立圏形成協定」に基づく事業と位置付け、引き続き、医師の確保を図りながら、安定的な運営を行ってまいります。

 「魅力ある保育所のモデル事業」として、4月から新しく運営する一宮保育所で、花植え体験を通じ、入所児童の不安解消に効果が期待できる「お花で遊ぼう事業」、体育専門講師による運動遊びを通じ、こころと体のバランスが取れた児童育成に繋がる「きたえて遊ぼう事業」を取り入れます。また、遊びの中で外国語と触れ合う機会を作る「英語で遊ぼう事業」も、北淡保育所に続き、新規に一宮保育所、浦保育所でも実施いたします。

 次に、「新婚世帯住宅取得助成事業」として、婚姻届出から3年以内に市内に住宅を建築又は取得した新婚世帯に、3年間、固定資産税相当分の助成金を交付する制度を創設し、新婚夫婦の定住化と、その子どもの出生による人口増加の促進に繋げてまいります。

 婚活をテーマとしたテレビ番組の誘致を行い、淡路市に暮らす独身男性と、結婚を考えている女性との恋愛模様を紹介するとともに、市のピーアールを行います。この番組誘致の前段として、番組制作を手伝ってもらえる市内の独身男女を募集し、企画立案や収録などの共同作業を通じた、出会いの機会も創出します。

 

 次に、「障害者総合支援法」の基本理念に基づき、地域社会における共生の実現を図るため、障害の種別にかかわらず、障害のある人が必要とする福祉サービスの充実に努め、特に新年度は、一宮事務所の庁舎整備に併せ、障害者福祉施設である「あいあい作業所」の新築移転を行い、より自立に向けた活動を支援してまいります。

 高齢者福祉におきましては、経験豊富な知識をもった方々に長く社会活動に参加していただき、健康で生きがいのある人生を送っていただけることを念頭に、いきいき100歳体操をはじめ、健康づくり事業、福祉タクシー助成事業、老人クラブへの支援などを行ってまいります。

 そのほか、消費税率が8パーセントに改正されることに伴う低所得者層及び子育て世帯への影響緩和を目的とした「臨時福祉給付金」並びに「子育て世帯臨時特例給付金」の給付を円滑に行うための所要の措置を行います。

 

 以上が、五つのキーワードに関する施策であります。

 これより、「淡路市基本計画」に沿った、平成26年度主要事業について述べてまいります。

 

 まず、「一人ひとりが輝く個性創造のまちづくり」についてであります。

 子どもも大人も市民の誰もが仲よく、助け合いながら、明るい共生のまちづくりを実現するため、多様な生涯学習機会の充実や拠点整備を図ってまいります。

 野島(のじま)断層保存館は、防災をはじめ、人と人との絆の大切さも学習できる、他に例をみない貴重な施設であります。今後発生が予想される南海トラフ地震の横揺れ体験や、大型プロジェクターを使った学習機能の整備を進めてまいります。とりわけ、平成26年度は、阪神・淡路大震災から20年の年に当たることから、世界各国で多発する巨大地震について、各国の研究者を招いた「国際活断層シンポジウム」を開催し、天然記念物に指定されている野島(のじま)断層の価値を世界に向けて発信するとともに、南海トラフ地震に対する備えを啓発する機会にもいたします。

 悠久のロマンと伝説が形に成りつつある五斗長垣内(ごっさかいと)遺跡については、歴史遺産の保存と地域づくりがコラボし、進展していますが、引き続き、総合的な施設整備を行ってまいります。また、松帆台場(まつほだいば)跡より出土した鉄器の一般公開展示に向け、鉄器の保存処理などの準備作業などにも着手します。

 生涯学習の拠点整備ですが、多くの市民の方々に利用されている、しづのおだまき館の空調設備等の改修を行い、使用環境を改善することで、より活発な地域コミュニティを促進いたします。

 誰もが尊重されるまちづくりの一環としましては、引き続き、人権尊重思想の普及高揚を図るため、人権問題に対する正しい認識を広めるとともに、基本的人権擁護の取組を推進します。

 人生をいきいきと過ごすための基本は、健康な体づくりにあり、生活の中に運動は欠かすことはできません。市最大のスポーツイベントである「国生みマラソン」、来年度は、第30回の記念大会となります。全国レベルのゲストランナーを招待するなどして、より大会を盛り上げ、市民の体育志向、向上に繋げてまいります。

 

 次に、基本計画主要事項、二つ目の「助け合い支え合いのあるいきいきと健やかなまちづくり」ですが、これにつきましては、先に五つのキーワードで述べました福祉施策のとおりであります。

 

 基本計画主要事項、三つ目の「安全・安心でうるおいある暮らしを実現する定住のまちづくり」であります。

 平成25年度から、市内の大学などに在籍している学生の方に対し、淡路市に住所を移した場合、大学等学生居住助成を行っていますが、平成26年度におきましては、助成額を増額し、人口減少への対応を図り、一人でも多くの方々に市内に住んでいただき、将来の定住を誘ってまいります。また、市内に存在する古民家を地域資源として再生し、地域の景観形成や伝統的建築技術の維持継承を目的に、「古民家再生促進支援補助事業」にも取り組んでまいります。

 

 次に、現在、「新市まちづくり計画」並びに「総合計画」に、市のまちづくりの一つの指針として、5つのゾーニングが示されているところですが、策定後10年近く経過し、この間、市を取り巻く環境は大きく変貌しています。今後、「第2期総合計画」の策定において、ゾーニングの再構築を図っていくわけですが、その前段として、ゾーニングの検証作業も行ってまいります。

 

 次に、公共交通の確保であります。

 明石淡路フェリー廃止以降、明石海峡を渡る交通手段がなくなっている125cc以下の二輪車や自転車の交通対策として、それらが乗船可能な船舶の整備を行い、生活交通基盤の強化と、災害など緊急時における輸送手段の確保を図ります。

 民間バス会社の西浦(にしうら)線の一部区間廃止に伴い、昨年10月から運行を開始しました「北部生活観光バス事業」においては、より利用しやすい交通手段として定着いただけるよう、高齢者でも乗り降りが容易な低床型バスを2台導入いたします。

 過疎地域や一部の交通空白地帯においては、地域の特性を生かした岩屋コミニュティバス、山田デマンドバスなどの自主運行バス、興隆寺(こうりゅうじ)マイカーボランティア有償運送の維持に支援しながら、観光施設、教育施設などへの新たなサービス展開も図ってまいります。

 

 次に、道路等社会資本の整備でありますが、昨今、高度経済成長に伴って大量に整備された道路、橋梁、トンネルなど社会インフラの老朽化が全国的に大きな問題となっています。

 本市においては、平成24年度及び平成25年度で、橋梁の「長寿命化修繕計画」を策定し、平成26年度ではその計画に基づき、岩屋地区の本四高速道路上に架かっている市所有の跨道橋をはじめとする橋梁の耐震改修工事を行います。また、既に、本年度から開始している橋梁、道路の点検作業については、平成26年度も継続していくこととしています。

 市道改良においては、「過疎対策整備事業」として平川柳沢(へがわやなぎさわ)1号線、柳沢入野(やなぎさわいりの)1号線、「辺地対策整備事業」として興隆寺(こうりゅうじ)中央線、谷田(たんだ)学校1号線の道路改良工事を実施し、地域住民の利便性向上を図ってまいります。

 治水対策としましては、過去何度となく大雨による浸水被害に見舞われました、生穂(いくほ)川から土器屋(からきや)にかけての生穂(いくほ)地区の治水計画の検討に着手します。

 次に、市内の都市計画区域における将来ビジョンをより明確にするとともに、社会構造の著しい変化、自然災害リスクが増大する中、持続可能な地域づくりを合理的に進めるため、「都市計画マスタープラン」を策定いたします。

 北淡地区で進めています「住宅市街地総合整備事業」につきましては、災害時の支援活動の拠点にもなる公園を室津(むろづ)地区において整備いたします。そのほか、地震に備えた住環境づくりとして、簡易耐震診断の促進、耐震改修への助成、老朽化した危険空き家の除去支援事業も継続します。

 下水道の整備については、淡路・東浦浄化センターの再生水施設、監視制御設備の整備を実施し、汚水管渠(きょ)の布設については、生穂(いくほ)、中田(なかだ)及び志筑(しづき)地区の整備を進め、快適な生活環境づくりに努めてまいります。

 次に、淡路市夢と未来へのふるさと寄附金の総額が本年度で2億円と、多額の心温まる寄附金をいただきました。平成26年度も、夢と未来へのふるさと寄附金が、都会に住む方と淡路市民との心の架け橋となるよう積極的にピーアール活動を行っていくとともに、皆様から寄せられた寄附金は、市の活性化に向けて有効に活用してまいります。

 

 次に、四つ目の基本計画主要事項の「豊かな自然・文化を活かす魅力満載のまちづくり」であります。

 良好な自然環境の創造に向け、昨年6月、優れた環境を創造するため、「淡路市環境基本条例」を制定したところでありますが、平成26年度におきましては、環境の保全と創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための指針として「環境基本計画」を定めます。

 循環型社会形成に向けた取組では、淡路環境未来島構想のテーマでもありますエネルギーの持続、低炭素社会の実現に向け、住宅用太陽光発電システムの設置補助を継続いたします。一方、古いものの整理として、昭和52年に建築されたごみ焼却施設の解体に向けた事前調査に着手します。

 

 次に、農漁業の活性化ですが、水産振興では、漁家経営の安定化と漁港などの基盤整備を進めてまいります。漁業共済、漁船保険への加入促進を行うとともに、種苗放流中間育成、アオリイカの産卵床増設への補助を行い、水産資源の確保に努め、また、釜口(かまぐち)漁港及び浅野漁港においては、漁港施設の老朽化調査に基づき、国の「水産物供給基盤機能保全事業」を活用し、計画的に保全工事を実施してまいります。

 

 次に、農業振興ですが、近年、農作物の被害が一段と深刻化しているイノシシ対策におきましては、より、効率的な被害防止を進めていくため、集落単位での防護柵設置への補助を拡充し、あわせて、捕獲頭数の増に向けた対策も積極的に取り組んでいく他、先進地の例を参考にする調査等も実施します。

 農産物の生産においては、花卉(き)、和牛の振興はもとより、たまねぎ、いちじく、カーネーション等の主要作物の促進を図っていくとともに、更なるブランド化に向け、販路拡大等を推進してまいります。

 基盤整備におきましては、平成24年から平成25年にかけての集中豪雨などで被害を受けた農地及び農業用施設の早期復旧に努めるとともに、ほ場整備の推進や、国の「農村地域防災減災事業」、「震災対策農業水利施設整備事業」を活用し、市内全域の老朽ため池の一斉点検を行い、災害時の被害減少に努めてまいります。

 

 次に、商工業の活性化については、島内の商品、技術及びサービスなどの逸品を集め、客と出展者が交流できるイベント「ええもんまるごと淡路フェスタ」を開催します。また、消費税改正による買い控え対策として、個人消費を喚起し、地域経済の活性化を促すため、プレミアムが付いた「地域活性化ふれあい商品券発行事業」への支援も継続して行います。

 そのほか、空き店舗などの解消を目指しながら、新しい企業者の芽を育てていく「新規起業者支援事業」、あるいは、線香の海外展開などを始めとする販路開拓拡大、地場産業の振興、地域ブランド化の推進策の支援も継続してまいります。

 

 次に、五つ目の基本計画主要事項、「参画と協働に基づいた市民交流のまちづくり」であります。

 国際交流においては、近年、インターネット等の普及でグローバル化が進み、様々な分野において他国との交流機会が増加し、国際感覚豊かな地域づくりも、必要になってきています。長い交流の歴史があるセントメリース市、ウエストブルームフィールド図書館との交流事業や、在住外国人支援事業などを通じ、地域の活性化に活かせる国際交流を推進してまいります。平成26年度は、4年前から交流が始まっている中国浙江(せっこう)省義烏(いう)市への使節団派遣も予定しており、今回は、友好都市提携を想定しているところであります。

 

 次に、平成28年1月からの個人番号カード導入に合わせた取組として、コンビニエンスストアにおいて、戸籍、住民票など各種証明書が取得できるシステムの検討を開始します。また、志筑新島(しづきにいじま)の大規模商業施設内に設置しています消費生活センター、出前市役所では、日曜開設を継続し、引き続き、閉庁日に住民票及び印鑑証明の発行、各種相談業務を実施します。消費者対策としても、同所にある消費生活センターを核とし、市民の安全・安心な生活を実現するため、関係機関と連携を図り、さらに、充実した機能を果たせるよう相談・啓発業務等、消費者行政の強化を進めてまいります。

 

 次に、行政改革でありますが、身の丈に合った持続可能な市政推進のため、「淡路市新行財政改革推進方策」に沿って着実に進めていかなければなりません。その一環として行っている事業仕分けは、職員研修としての位置付けに重きを置き、過去4回、開催してきましたが、その結果、「構想日本」の指摘にもあるように、職員のスキルアップ等の成果が上がっており、引き続き実施してまいります。

 このほか、平成26年度は、合併10年の節目の年でもありますので、これまでの歩みを振り返り、更なる市民の一体感を醸成し、確かな市民連携の下、次の時代への体制を整えていかなければなりません。

 平成27年1月から12月までの1年を合併10周年の記念事業期間とし、平成27年11月には、市制10周年記念式典も予定しています。そのほか、合併10周年を市全体で盛り上げることを目的にした提案事業を募集し、実施に当たっての補助も行ってまいります。

 また、市に関係することに高い見識をもった講師を招いて開催している「いつかきっと帰りたくなる街づくり講演会」も、市民が主体的に、まちづくりに参画いただける機運の醸成を目的に、継続して開催いたします。

 

 次に、来年の1月17日で、阪神・淡路大震災から20年を迎えます。被災地「淡路市」として、犠牲になられた方々を追悼することはもとより、復旧・復興への努力と成果を分かち合い、大震災の経験と教訓を忘れることなく伝え続けることを目的に、地域住民、公民協働による「20周年追悼事業」を実施してまいります。

 

 以上、節目となる平成26年度の主要施策を述べさせていただきましたが、今、国においては、敗戦後以降、最も大きな過度期にあるといえます。

 人口減、少子高齢化、約1,000兆円に上る長期債務を抱えた財政の健全化、エネルギー問題、自然災害への備え、近隣諸国との外交関係など極めて大きな課題があります。特に、本市にとっても影響の大きい財政問題は、少子高齢化に伴う社会保障経費の増大が続く中、リーマンショック後の経済危機、東日本大震災への対応等が重なって、近年著しく悪化が進み、極めて厳しい状況にあります。

 こうした中、平成26年度の国予算における地方財政については、一応、国の歳出の取組と基調を合わせつつも、地方の安定的な財政運営に必要となる地方一般財源総額については、平成25年度の「地方財政計画」の水準を下回らないよう、実質的に同水準が確保されています。しかし、今後は、経済再生に合わせ、リーマンショック後の危機対応モードから平時モードへの切り替えを進めていき、歳出特別枠や地方交付税の別枠加算を見直すなど、歳入、歳出面における改革を進めていく見通しであります。

 また、頑張る地方を息長く支援するためとして、行政改革、地域活性化策への取組も地方交付税の算定方法に新しく取り入れられます。

 そのほか、人口構造の変化等に適合した地方制度の構築に向け、「定住自立圏構想」を強力に進めるため、平成26年度から、中心市、連携市への特別交付税措置が中心市への4,000万円が上限8,500万円に、連携市への1,000万円が1,500万円に引き上げられる予定で、各地方自治体の行財政改革に向けた自助努力をより重視するようになってきています。

 

 一方、本市の財政においては、平成24年度決算で、実質公債費比率21.5パーセント、全国ワースト6位、将来負担比率263.6パーセント、全国ワースト5位という状況にあります。なお、これらは、震災分を除きますと、実質公債費比率15.6パーセント、将来負担比率210パーセントとなっています。

 また、本市の主要財源である地方交付税は、合併の特例期限が過ぎる平成28年度から、向こう5年間にわたって段階的に減額され、平成33年度では、現状より約28億円の減額が見込まれています。

 このようなことからも、引き続き、国の動向を十分に注視しながら、自主財源の確保と効率的な行財政システムの構築を目指し、なお一層の行政改革に取り組むことが必要です。

 

 いずれにしましても、市行政は、市民の皆様に、いつも、今、現在の幸福感と将来への明るい希望を抱いてもらうことが大切なことと考えています。

 6年後の2020年、東京オリンピック、パラリンピックが開催されます。今は、半世紀前の1964年頃とは比較にならないぐらい空の便が発達しています。開幕の年には、きっと外国から、たくさんのお客さんが日本に向かってくれます。

 この2020年、日本には、東京だけではなく、小さくても魅力的な街があることを世界中の人々に知ってもらうことができ、淡路市が世界に大きく飛躍できる千載一遇のチャンスでもあります。

 淡路市は、西の玄関口、関西国際空港に近く、大阪、神戸と、世界一美しい吊り橋で結ばれ、豊かな自然、食、歴史文化をもっています。そして、何より日本の中で唯一真似のできない国生み神話のロマン溢れる物語があります。

 ぜひ、この2020年にも照準を合わせ、市民が、自信をもって世界の人々に誇れることができ、誰が、いつ、どこから見ても未来に煌(きら)めき続けるいつかきっと帰りたくなる、「美しい淡路市づくり」を共に進めていこうではありませんか。

 

 10年前旅立ちの唄ウェブサイトに、現代という時代において、「今、自分が何を成し得るのか」と自省しながら、私の考えを伝えていく、として、「地続きになっても、意識を変えなければ島は島、個人としては別に今のままでいいという意見も有る。それも大事な意見である。ただし、一人無人島で生活しているのであれば、それでいいかもしれない。そうでないとしたら、人は最低限、人間として、やらなければいけないこととしてはならないことが有る」と、不正や姑息な利益誘導の倫理観の欠如に対することを誓いました。

 しかし、門下市塾ウェブサイトに、「淡路島三市の混乱の時代、他市とせめて肩を並べるために、不利な戦いを選択せざるを得ない。評価は10年20年の時間を要する」と課題の多いことも想定の範囲内でした。

 「行く先を照らすのは、まだ咲かぬ見果てぬ夢。遥か後ろを照らすのは、あどけない夢。旅はまだ終わらない。」

 

 終わりに、「和を以って貴しとなす」、多くの市民の方々の知恵と活力を結集して、市政運営に当たっていきたい所存でありますので、どうか議員各位におかれましては、今後の身の丈に合った市政運営には、格別の御指導、御鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げ、平成26年度の施政方針とさせていただきます。